すれちがう

ミヤタです。

こどものころから不思議に思っている感覚があります。
それは、知らないひととすれちがうということ。

いなかで育ったということもあって近所のひとはみんな顔見知りでした。
小学校は特に近かったので、知らないひとと出会うことがなかった。
ほかの学年の子もなんとなく知ってました。

小学校高学年、そろばんの検定で名古屋に行ったときだったと思います。
ホームは知らないひとだらけ。このたくさんのひとたちが、まったく知らない
別々の人生を送ってるんだなと思うとすごく不思議な気がしました。
年齢性別出身趣味職業、全然ちがうだろうに、いま同じ場所にいる。
たまたまある一瞬だけ出会って、すれちがっていく。

名古屋でひとり暮らしをはじめたり、関西に来て頻繁に
電車に乗るようになってからこういう感覚は忘れかけていました。
接客のアルバイトをしてたのも大きいかもしれません。
知らないひとと接することが当たり前のことになったから。

最近、ふと不思議な感じを思い出すことがあります。
基本的に車通勤なので、あまりひとに会わないのです。
朝、駐車場に行くときすれちがう面々もおぼえてきました。

休日とか電車に乗って知らないひとたちに囲まれていると、
ふっと昔の感覚がもどってくることがあります。
あのひとはどんな人生を送っているんだろう、などと
すれちがった瞬間に考えてしまったりします。