書店と図書館

ミヤタです。
読書の冬です。図書館に通っています。

宝塚図書館でよく訪れる書棚を、見慣れてきました。
使い込まれた本の背表紙は、古い友達のように思えます。
古い、なつかしい、安心な友達。

美術の書棚では、超有名な画家の画集はよく貸し出されていますが、
好きでたまに借りる、ロートレックやカラヴァッジョの画集、
分厚い美術史などは、わりといつでも同じ場所にあります。

同じ場所にある、というのが安心なのかもしれない。
待っていてくれる、と思えること。
いまいなくても、次行くときにはいてくれて、あ、おかえり、と思う。

図書館という場所にいることが好きなのだと、ふと気付きました。
しずかですこし埃っぽくて、大きな窓が日だまりをつくっていて、
待っていてくれる古い友達のいる、安心な場所。

本屋さんも好きで、目的なくぶらりと立ち寄ります。
新刊がどんどん入ってきて、売れなかったものはすぐに消えていくけれど
自分のものにできる本をそのときの気分で選べるうれしさがある。

表紙のデザインがいいと思った文庫本は、
内容を確かめずに買うこともあります。
いまから乗る電車の景色にあいそう、とか。

逆に、図書館で借りた本は、しずかな場所で
できるだけ動かずに読みたいなと思います。
家とか、長居できるカフェとか。

近鉄特急で名古屋に帰るときはカフェにいるようなものなので、例外です。
途中の駅にほとんど停まらなくて、自分のまわりの空気が変わらないから。
本に夢中になっていてふと景色が変わっていることに気付く瞬間も好き。

読書の冬、出かけるときは本が重たくてなかなかたいへんです。