春の旅人
ミヤタです。
学生のとき、春は必ず四国・九州を旅していました。
いつも3月中旬ぐらいだったと思います。
授業がなくなったころ一週間ほどまとまった休みをとって。
この時期の四国・九州はいろんな花が咲いていて
空気が軽く暖かくなって春らんまんな感じです。
その空気が好きで、毎年旅に出ていました。
好きだったのは宮崎。
高千穂という山がちな町に何度か行きました。
ここは神話伝説がある場所で、
天照大神が隠れていた洞穴とか神々が相談した河原とか
由緒正しい神社がいくつもあります。
そういう場所を巡るのも好きなのですが、
全体を包んでいるひなびた感じがすごく好きでした。
歩いたり、自転車でまわったり、
河原で昼寝したり小説読んだりして過ごしました。
いま思うとものすごくぜいたく。
学生最後の休みにも訪れました。
別ルートで九州をまわっていた親友と、
高千穂でおちあって遊びました。
離れ離れになってしまう前の、最後の春休み。
たのしかったけど、すこしさみしかった。
あのときの感じはずっと忘れないと思います。
2年ほど前の台風で、高千穂に入るルートの
ひとつである高千穂鉄道の線路が被害に遭い、
現在でも延岡-高千穂間は復旧していません。
よく通った路線だけにショックでした。
山のあいだを抜けて、トンネルを抜けていくちいさな電車。
その路線を通って高千穂に行くのが好きだったのに。
いつか復旧したら必ず行きたいと思っています。
また、春に。