野焼きとベン・フォールズと、秋の白川公園

ミヤタです。

この週末はひさしぶりに名古屋に帰りました。
さらにひさしぶりの近鉄特急に乗って。

秋の近鉄特急(難波→名古屋)は、景色が美しくて好き。
すこし色づいてきた山、収穫の近い田んぼが見えます。

夕方4時発の電車は、夕暮れから
真っ暗になるまでの時間をかけて走っていきました。
中間地点の名張を過ぎてすっかり暗くなったころ、
野焼きをしているのが見えました。

田や畑で枯草などを燃やす野焼きは
昔は実家のあたりでもよく行われていたのですが、
最近、火事につながるとのことで、禁止されてしまったようです。
秋、肌寒くなったころ煙のにおいがしてすこし
さみしい気持ちになる野焼きが、実は好きでした。

この日電車から見えた野焼きは、真っ暗ななか
ちいさな炎があちこちで見えているもので
すこしこわいくらいに幻想的な感じがしました。

名古屋に着いてすこし時間があったので、
この季節になると必ず聴きたくなる
ベン・フォールズを聴きながら、大須まで歩きました。

激しくて、でも繊細なピアノの音が
どうしようもなく聴きたくなる夜があります。
それから2ヶ月あまりは毎日のように聴くことになります。

今年はそれが一週間前からはじまりました。
最近、『Landed』という曲が特に好きです。
ピアノの音って粒のようだなとあらためて感じました。
人の声ってやさしいんだなとあらためて感じました。
よく知っているはずのものの新たな魅力をそっと
目の前に置いていってしまう、ベンの音楽は
本当に素敵だと、聴くたびに思います。

名古屋の公園は、広くて緑が多い。
何年かぶりに歩く白川公園は、毎日のように
通った大学の並木道と同じにおいがしました。
並木道といより、雑木林。
野球部の練習が終わって、すっかり暗くなった時間、
山の上にある「山の上グランド」からの帰り道。
垢抜けない大学生活だったなとも思うけど、
なにかに一生懸命打ち込めたことは宝物になっています。

あのころは知らなかった音楽を聴きながらいま歩いてる、
という事実がなぜだか不思議に思えました。

秋という季節は、本当にいろいろなことを
思い出させたり考えさせたりしてくれます。