道路掃除夫ベッポの話

ミヤタです。
今日は、こどものころ読んだ本の一節について書きます。

ミヒャエル・エンデの『モモ』。
大好きで、小学校ぐらいのころ何度も読みました。

映画化されたのでご存知の方も多いと思います。
主人公の女の子、モモが時間どろぼうから時間を取り戻すお話です。

モモのともだちに道路掃除を仕事にしているベッポというおじいさんがいます。
このベッポがモモに語る話が、好きでした。

「道路掃除は先をみて急ぐと疲れるだけで全然進まない。
次の一歩のことだけを考えるといい。一歩終わったらその次の一歩のことだけを考える。
そうすると、たのしくなってくる。それがすごく大事。
果てしないと思っていた道も、気がついたら掃除が終わっている。」

あいまいな記憶を頼りに書いているので正確ではありませんが、
このような内容だったと思います。

こども心になんかいい話だな、と思っていましたが、
おとなになってから、思い出しては救われている気がします。

この話が示しているのは健全な心と集中力の大切さのような気がしています。
たのしんで、目の前のことに集中すること。
どんなときでも、いまの一瞬をたのしめたらいちばんしあわせだなと思います。

以前、疲れているときには、なにをするにも
必要以上に時間をかけて丁寧にするようにしている
という日記を書いたことがありました。

それも、こういうことなのかも。
こどものころに読んだ本に支えられているのかもしれません。

時間はかぎられているし、悲しいこともたくさんあるけど
いつも目の前の一歩に心を奪われながら歩いていけたらなと思います。