ばなな再読

ミヤタです。
吉本ばななの小説を読んでいます。

以前に読んだものをもう一度読み直しています。
好きな作家さんの小説はわりと何度も読み直すのですが、
最近、吉本ばななからは若干遠ざかっていました。

先週の東京出張に何を持っていこうと本棚を見渡したとき
ふと目にとまったのが吉本ばななの「アムリタ」でした。
びさしぶりに読んだらハマってしまい、移動中そしてホテルで読み続けました。

息もつかせぬ事件の連続、というわけでは全然なく
流れていく日々に対して主人公が考えたことが書いてあります。
そのなかでの風景や心情の描写がすごく深くて、思わず息をとめてしまいます。

ひさしぶりに読んだら、以前よりも分かる!と思える部分が多くてびっくりしました。
以前読んだときも共感はしましたが、その深さがちがう感じ。
あれから大して旅に出ていないのに、高知やサイパンの風景描写が
痛いほど胸にせまってくる。

「アムリタ」とはインド神話に出てくる「神の水」のことです。
生きるということはおいしい水を飲みつづけること。
ささいなことに怒ったり泣いたり、よろこんだり悲しんだりして
でもそれを受け止め続けることが大切だと。
どんなことでもあとで笑いに変えられたらたのしく生きていける。

最近はもうすこしライトな小説を読んでいましたが
波があるようで、しばらくは吉本ばなな再読の日々が続きそうです。
ともだちに借りて読んだことのある本も、
買ってきてもう一度読もうかななどと考えています。