12月の音楽と、虫の音と鈴の音。

ミヤタです。
あるときから急に寒くなり、冬だ、と思いました。

秋の虫が鳴かなくなった時期に、それは一致していたと思います。
おそらく11月半ば過ぎくらい。
そしてそれは、クリスマスソングが流れはじめた時期でもありました。

虫の音と鈴の音って、よく似た音だけど違うんですね。
虫の音は儚い美しさがあって、鈴の音は別の世界の美しさがある。
虫の音は足もとから響くけど、鈴の音は天上で鳴っている気がする。

クリスマスソングには、鈴の音がよく使われています。
一年のうちで特定の短い期間だけ、よく耳にする音。
そのことだけでもう、特別な、ぜいたくな響きがあります。

カーラジオから流れた曲のイントロを聴いて、あ、と思いました。
いまだけ聴き慣れた鈴の音。短い期間だけよく耳にする鈴の音。
ふっと我にかえると、鈴の音は12月の街に降るようにあふれています。

冬の星座と同じようなやさしさがあると思いました。
人間のつくるものはちいさくて無力でも。
それでもあたたかいと思いました。

メリークリスマス。
素敵な夜に、なりますように。